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気づいてますか?チャットボットにおけるキャラクター設定の重要性

先日、簡単にリマインドを管理できるツールを探していたところ、『リマインくん』というチャットボットツールに出会った。LINEで友達登録をして「ゴミ出しをする」と送信した。
すると「『ゴミ出しをする』だね!覚えたよ!」と返事が来て「いつ教えてほしい?」と尋ねられる。
「明日の18時」と送ると「じゃあ○月○日18時00分に言うね!」と返ってきて、簡単にリマインド登録が完了した。
『リマインくん』を利用したおかげで、我が家にゴミ袋が溜まらずに済んだのだが、印象に残ったのが彼の親しみやすい”キャラクター性”である。

そこで、今回はチャットボットのキャラクター性について考えてみようと思う。

■実例から見えたキャラクターの重要性

チャットボットは『リマインくん』のような個人のタスク管理を行ってくれるものだけでなく、FAQやヘルプデスク、社内問い合わせに活用されるものも目立っている。
ユーザーは「パソコンの画面がつかない」とか、「故障したけどどこに問い合わせればいいの?」といった質問を、チャットで投げかける。
つまり、チャットボットは目的達成の手助けを行う、ユーザーの話し相手となるのだ。

そのようにユーザーの話し相手となる上で重要となるのが、チャットボットのキャラクター性である。

『リマインくん』は、リマインドの管理といったユーザーが日常的に使用する機能をチャットボット化したものだ。
毎日彼とやり取りをするならば、堅苦しく「何時にお知らせいたしましょうか?」と尋ねられるより、フレンドリーな返答のほうが親しみやすく、継続した使用を期待できると思われる。
開発者もそのような意図をもって『リマインくん』のキャラクター性を定義したのではないだろうか。
ユーザーの満足度向上と、継続したサービスの使用のためには、チャットボットの活用目的に対して適当なキャラクター設定を行うことが重要である。
 

 

■TPOに応じたキャラクター作りが必要不可欠

では、企業から顧客に提供されるサービスを例に考えてみよう。

仮に、あなたはパソコンの画面がつかなくなり、困っているとする。
パソコンメーカーのFAQはチャットボット形式となっていて、あなたは「パソコンの画面がつかない」と送信する。
その時「○○すればいいじゃん!」と返答が来たらどうだろうか?

おそらく、少しだけ不快な気持ちになると同時に、違和感を覚えるだろう。

このように、チャットボットはその用途に応じて適切なキャラクター性をもつ必要がある。事務的な目的で使用されるなら、秘書のような受け答えが望ましい。
企業のかわいいイメージキャラクターと会話をするなら、返答もかわいらしく癒しを与えてくれるものが良い。敬語かため口かという設定も必要になる。
チャットボットを利用したサービスは、顧客が一番気軽に利用できるものである。それゆえに、企業イメージに影響を与える可能性もあるといえる。

人間は、顔と顔を合わせたコミュニケーションにおいて、声の抑揚や視線から相手の意図をくみ取っている。
テキストの場合、ましてやチャットボットのような機械的なシステムが相手となれば、そのような手段はとれない。
チャットボットはユーザーの発言を理解する力を持っていることが前提となるが、そのキャラクター性が不快感を与えないものにすることも忘れてはならない。
 
 


 
 
チャットボットを利用するときは、どうしても機能の便利さに注目しがちになってしまう。
今後は「チャットボットのキャラクター性」という面からチャットボットサービスを比較しながら利用するのもおもしろいのではないだろうか。

リマインくん
http://remine.akira108.com/
Image:© marish / ForYourImages

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