子どもの潜在能力を引き出す最先端カリキュラムに迫る
“子どもの可能性は無限大”
この言葉に嘘偽りはないだろう。
我々大人が考えている以上に子どもたちの成長は早く、時には大人をあっと言わせる。
今回は今を生きる子どもたちの潜在能力を引き出すカリキュラム「ぽてっく」の提供を開始したアドバンスデザインテクノロジー株式会社の高橋(タカハシ)様、平野(ヒラノ)様にお話を伺いました。
■「ぽてっく」の成り立ち
—早速ですが、「ぽてっく」というサービスの成り立ち、由来について教えてください。
高橋:
弊社は19期に渡って大手企業様を中心にエンジニアリング、技術提供を行ってきました。
次世代の育成、自社社員のコーチング力の向上、シニアエンジニア層のネクストキャリアの場など様々な自社の課題解決、また、社会的に考えたときに包括して提供できる解決方法がITの教育ではないかと考え、「ぽてっく」の立ち上げを決断しました。
平野:
「ぽてっく」はPotential Techの略称で、お子さまのポテンシャルをテクノロジーで引き出すカリキュラムを提供するサービスです。
近年はデジタル化が急激に加速し、大人だけではなく子どもたちにも身近なコンテンツとなりました。最近はプログラミング教室やロボットプログラミング教室といった学習コンテンツが人気を博し、論理的思考を伸ばそうという考える保護者の方が増えているようです。
弊社の「ぽてっく」では論理的思考を伸ばすだけではなく、想像力やアイディア力も引き出すことを目標にカリキュラムを提供します。
高橋:
STEAM教育という言葉はご存知ですか?
Science(科学)、 Technology(技術)、 Engineering(工学)、Mathematics(数学)を統合的に学習する「STEM教育(ステムきょういく)」に、 Art(芸術)を加えて提唱された教育手法です。
「ぽてっく」は特にArtに注力しています。例えばカリキュラムの中にも少人数制のアイディアソンを必修化することで、子どもに考える機会と発言する機会を作ります。
–デザイン力と言われると、どうしても芸術的な見方が強まりますが、どちらかと言えばコミュニティのデザイン力が重要ということでしょうか?
高橋:
はい、そのように我々は捉えています。
先ほど平野がお話したように、デジタルネイティブ時代に突入した現在、自分の意思を発信できるプラットフォームが数多く存在します。SNSなどが代表例ですね。
リアルの場以外でもインターネット上でコミュニケーションを取らねばならない時代に求められるのが、発案力、プレゼン能力です。
コミュニケーションの場を上手に使いこなす=コミュニケーシンデザインと捉えたうえで
「ぽてっく」ではArtに注力したカリキュラムを提供することにしました。
–現在と未来を見据えた教育手法を取り入れたということですね
平野:
Art以外のもう1つの特徴としては、生活に密着した“リビングテック”を活用しています。
どうしても教室となるとやらされ感を感じてしまうケースがあると思いますが、身近な自分の生活の中で学ぶもの、活かせるものなら面白いと感じてもらえるのではないでしょうか。
例えば、ロボットを通してご自宅の家電やモノを操作するプログラムを作ってみたり、スマートフォンやタブレットと連携させて発話内容に合わせた動きをするなど、いわゆるIoTやAIと呼ばれる分野を簡略化した内容をカリキュラム立てています。
ロボットプログラミングとなると、どうしても遊びの延長と捉えられてしまったり、効果がイマイチよく分からないというお声を頂きますが、ぽてっくとしては2020年度の必修科目化を見据えた提供ではなく、10年後のAIoT社会を見据えた場の提供を考えています。
–日頃から馴染みのあるデバイスをロボットで動かすのは確かに新鮮で楽しいのかも
平野:
馴染みがあるから逆に固定概念的なものを抱きがちです。人で操作するケースとロボットやプログラミングで操作するケースでどういう視点が異なるのか、逆にこんなことできないのか?を探して楽しみながら学んでいただきたいです。
◾️ワークショップから見えた手応え
–教室開校前に何回かワークショップを実施されたと伺いました。実施してみた結果、何か見えた点や気づいた点などありましたか?
高橋:
正直人が集まるのか不安の中始まったのですが、結果多くの方々に参加いただきました。
ワークショップ後のアンケートでも大半の方が「非常に楽しかった」と評価をいただき、挑戦してみて良かったと素直に感じました。
子どもって凄いんですよ。
ちょっと仕組みがわかったらどんどん一人で先に進んでしまうんです。
平野:
年齢も特に関係なかったように思えます。小さい子どもでも、きちんと理解して自分なりにカスタマイズして遊んでいました。正直自分にもできるのかちょっと怪しいかもしれません。また普段あまり自ら発言しない子どもが、ワークショップでは我先にと何度もスタッフに質問してビックリしたと保護者からのお声をいただきました。
ワークショップに参加する前は「ただ遊んでいるだけでは?」と学び要素よりも遊び要素の方が強かった保護者が、実際参加してみてここまで肯定的になってくれたことが一番の驚きです。
–ポジティブな意見が多いと励みになりますね。逆に気づいた課題点などありますか?
平野:
教室とワークショップは全然違うという点も実際実施してからわかりました。
ワークショップは無料または安価だったことで、「どんなものだろう?」「子どもと楽しめるかな?」といった興味や娯楽で参加いただいた方が多かったです。
もちろん中には保護者が開発者なので、子どもにもプログラミングを習わせたいという学習目的で参加された方もいますが、ほんの一握りです。
実際プログラミング必修化は保護者にそこまで認知されていないのだと思います。認知していたとしても受験科目になることに意識が向いている方が多いのでは。
「ぽてっく」は受験科目としては少し遠いカリキュラムなことから、良さを知ってもらうにはこれからも工夫が必要だと再認識しました。
–確かに子どもの“やりたい”と保護者の“やらせてあげたい”はギャップがあるのかもしれないですね。隙間を埋めるために微力ながらBOT LABOでも一人でも多くの方に魅力を届けられるように頑張ります。
◾️今後の展望
–まだまだ始まったばかりの「ぽてっく」ですが、今後どのような展望を考えているのか教えてください。
平野:
まずはカリキュラムをいろんなデバイスに活用することを視野に入れています。
ロボットを始め、ブロックなどいろんなデバイスが世の中にあるので、そのデバイスを使ったカリキュラム開発を手がけていきたいです。
ブロックは面白い取り組みができるのでは?と現在仕込み中です。
この話は次回の取材時にお願いします。
–取材も次を見据えてる…ただロボットである必要性は確かにないですね。
高橋:
ロボットはあくまで手段でしかないのです。市販されているAIスピーカーでも良い。
たださまざまなデバイスを活用するうえでも「ぽてっく」はリビングテックの方針は崩さないと決めているので、未来を見据えた生活の中のソリューションをカリキュラムで提供し、子どもたちと一緒に考えていければと思います。
そのためには各社の協力が必要不可欠なので、1社でも多く「ぽてっく」の魅力を感じてもらえるよう努力しなければなりません。
平野:
勉強ももちろん大事ですが、それだけではなく体験することも大事なことだと世の中に広めていければと思います。
まずは体験してください!そして長期的に「ぽてっく」で成長するお子さまを見て欲しいです。
–熱いメッセージ、確かに受け取りました。ありがとうございました。
◾️まとめ
今回の取材では、子どもの将来に真摯に向き合う素晴らしいサービスについて伺うことができました。
小さい頃からデジタルが身近な世界に身を置く子どもたちが、今後どのようなアイディアを発想しカタチにするのか非常にワクワクします。
今後も注目が集まる「ぽてっく」の動向は見逃せません。